舞台機構調整 2級

3級はまだアマチュア対象の級ですが、2級はプロ級の審査内容となり格段に難しくなります。

舞台機構調整 実技

舞台機構調整 作業試験
ボーカル(男性)、フォークギター の弾き語り(1人)と「音楽CD」(カラオケ)よる演奏で
曲目は、平成13年度(2002月2月の試験)より 喜納昌吉の「花」 です。(それ以前はビートルズのミッシェル)

平成17年度 実技問題は 平成16年度 と 服装の記述位置が変っただけで同内容です。

平成18年度 実技問題は 
試験の実施に支障をきたすような著しく非常識な行為等があった場合失格となる。」
と新しく書き加えられていますが (他は 前回と同内容です)
1級同様 指定管理者制度により 会社命令で 自己の意思に反して受験している方が増え 
主にその方々に多い 態度の悪い受験者 対策の一環です。
作業態度関連の採点項目により 試験官から少しでも態度が悪いと主観的に判断されると 遠慮無くその都度 
確実に減点されますので たとえ失格にならずに 他がいくら完璧にできたとしても合格は不可能ですから
 
試験官の態度、対応が悪いなど どのような不備があっても 
態度良く ”演技” できそうも無い方は 受験を控えた方が賢明です。


以前は りバーブとPA出力は モノラル でしたが
現在の リバーブとPA出力は ステレオになっています。(試験時間は同じ18分) 
(地区により 演奏者が弾き語りではなく Vo+Gt=2人で
演奏されたり、補佐員 等 仕様が異なる場合があります)

ある地区では:(他の地区では仕様が異なる場合があります)
試験当日 受験者4〜5名単位で試験前に試験問題の説明と(この時AUXの何番がFB、Rev か知らされる)
質問受付後 試験会場の下見が 5分位でき 
最初の人より すぐ試験に入ります。
この順番決め や 日程は 申し込み順とは あまり関係がありません 
試験関係者が自由に決められます。
当日 抽選で順番を決める 公平な地区もありますが そうでない地区も多くあります。

結果が良ければ コンデンサマイク(AKGのC451EBなど)と
ダイナミックマイク(シュアーのSM58ーLC,) どちらを使っても良いと言っている試験官もいますが、 
SM57が用意されていない地区において 
ボーカルはダイナミックマイク、 ギターはコンデンサマイクが定石でしょう。
(シュアーのSM57 は 用意しない地域の方が多い)
コンデンサマイク用のウィンドスクリーンは 用意してありますが 使うか否かは自由です。


卓の最終的な設定も 結果が良ければ アサイン方法も自由で AUX関連の設定も自由です 
この試験の採点期間は、試験官の目が届く間 会場に入ってから出るまでです。 
この間の無駄な言動は総て減点対象となりえます。
試験が早く終わっても 加点はされません。
採点には 加点項目は一切無く 総て減点方式で採点されますので これを良く理解していないと 非常に損をする事になります。


チェックのためのCD持込み可 と問題に書いてありますが CDR及びオーディオチェック用CD 等は禁止されています。
∴市販されている 音楽CDのみ可ですが CDを持ち込む人は ほとんどいません。
マイクスタンドは総て 標準のブームスタンドですが ショートのマイクスタンドも用意してある地区があります)

マイクケーブルは、舞台機構調整 試験問題にある機器の接続図の点線の本数のみ用意されている。
(すでにミキサー側と舞台側とに分けて置いてある。)
マルチケーブルの引き回せる範囲でマルチBOXは、移動させて良いのが基準です。

本番終了後の舞台側 補佐員への片付け指示は しなくて良い。


平成14年度(2003年2月の試験)より FB(モニター・スピーカー)の確認については、演奏者は一切答えない事になりました。
(演奏者に頼って音量、バランスを調節しすぎるのを避けるためと思われます)
試験者が 演奏し易いであろう 音量、バランスを決定。

尚 マイク、ケーブル 等 の接続やマイクスタンドの設定は 受験者が行う事 補佐員は行わない。

パワーアンプのVOL .は すでに設定されており 変える事はできないから
卓からの出力には注意が必要。

ヘッドホーンは一応用意されている。
ch名を書き込む ドラフティングテープ(低粘着性テープ)等は、 用意されている テープ類は自由に使えるが
持ち込んでも良い。

メインスピーカーとモニターのチューニングは 一応行われている地域もあるが 
各地区の試験官が想定している 適正な音量を把握している事がポイントとなります。
パラかグラEQは、隠されており(チューニングしない地区もあり) 触ることは不可。
ミキサーのEQはもちろん自由に調節できる。
各マイクの位置が甘いとハウリングを喰らいますので注意が必要。 
特にギターは、元々音量が小さい楽器なので 尚更。

大まかな手順、注意事項は、3級と同様です。

以下のポイントが特に重要で これらが適していないと かなり実力の有る方でも合格は困難な事があります。
1、適切な音量
2、作業手順
3、マイキング


音量については 卓のEQ しか操作できないので 卓EQの変な設定やマイキングが甘くなければ
ハウリング が起こりそうなほど 音量を上げる 必要は無いのが想定できます。

2級は 作業手順などが良ければ 卓EQ操作 等 をしなくても合格している人も多く 
細かい事に気をとられて 重要な事の優先順位 を見失っては いけません。 

補佐員は、基本的な事は 行なってくれるが 指示がまずいと動いて くれません。
一番多いのは 自分では はっきり言ったつもりでも 
声が小さかったり 発音が悪かったりして相手に はっきり聞こえていなかったり
簡潔でわかりやすい文章になっていない場合(最悪なのは日本語になっていない意味不明、あいまいな説明や指示)です。
大きな 時間のロスにも繋がります。
補佐員へは、いきなり指示するのではなく 事前説明を簡単にでも 行っておけば補佐員も段取りがつかめ 
安心してスムーズに動いてくれるでしょう。


実技試験問題 は大まかな記述となってますので注意が必要です  一例を示しますと

ミキシングの条件に
技能検定委員の本番の合図後、直ちに音楽CDを再生すること。 とありますが
合図後 できるだけ早く(約4〜5秒以内)にCDの音を出さなければ、条件違反で減点されて行きます。
注意事項に
ミキシング(本番)の開始の合図後、30秒以内に音楽CDが FB スピーカーから拡声されなかった場合 
失格となる
 と書かれているので 30秒以内にCDの音が出れば良いのか と勝手に解釈しては いけません。

現在の曲以前の曲の2級検定では 今の1級のように 曲の途中で 効果音を入れていました 
1級の説明で書いた様に キッカケ で正確に音を出せるか どうかのテストですから 
現在の2級の場合も
技能検定委員の本番の合図 がキッカケとなるので
合図後 直ち(即時)に 音を出さなければならないのが推測できます。

舞台とミキサーの距離は 10〜30m (地域により会場の広さは、大きく異なります)


2級舞台機構調整(音響機構調整作業)実技試験(作業試験)問題   解説

試験場内には、
実技試験問題(作業手順など文字を書き込む事は不可)、
ストップウォッチなどの時計(携帯電話など時計以外の機能がある物は不可)、
筆記用具
のみ持ち込めます。
チェックのための個人CD(CDR 不可)も、持ち込み可ですが 時間の無駄になります。
スカート、短パン、サンダル、雪駄 などの服装は不可


接続について:
マイクは、すでにマイクスタンドに取り付けられているので、
マイクのセッティング及びマルチ ボックスとの接続を行う。
(ミキサー側に 2本、 舞台側に 2本 以上のマイク用ケーブルが用意されています)
これ以外の出力側 及び CDプレイヤーとREV(リバーブタイム及び入出力レベルは、既に調整済み)は 
すでに接続され ミキサーのフェーダー上などに CD、REV、PA(マスター)、FB(モニター) などと表示してあります。
各音響機器の電源は最初から入れてあるので、一切操作しないこと。

補佐員(2名)に判断要素を含まない補助作業をさせて良い。

ミキシングの条件:  
ギターの弾き語り(ボーカルとフォークギター)用に2本のマイクをセットし 
CD(ベースとピアノ音入りのカラオケ)のミキシングを行なう。
マイクは、コンデンサ型及びダイナミック型が各2本 計4本 準備されているので、
ギター及びボーカルに各1本を適宜選択し、使用する。

PAスピーカからは、ギター、ボーカル、CDを拡声させ、
リバーブは、ボーカルのみに効果させること。
モニター スピーカからは、リバーブ音を効果させないこと。

試験問題に添付してある楽譜上の指示に従ってCDを codaの部分からF.O.させる。

演奏者は、モニター スピーカの音量及びバランスに関する質問をしても一切返答しないので
一切 モニターの注文など聞かなくて良い。



試験手順:
ミキサーの立ち位置より 試験開始し
18分以内に
接続、点検、調整、リハーサル、
ランスルー(通しリハーサル)、
最後に
マイク入力のフェーダを絞るか、ミュートをかけて
試験官へセッティング終了の意思表示を必ずすること。

それ以降は、本番開始の指示があるまで機器類には一切手を触れない。
次に
本番開始の合図後 直ちに CDを再生し本番を開始
試験会場に見合ったミキシング作業を行なう。
楽譜の指示通りの
本番としての演奏が終了後、音楽CDを収納し、ミキサー側の現状復帰を行い、
(舞台側の現状復帰は、補佐員が行う)
技能検定委員に終了の意思表示をすること。
本番〜原状復帰 終了までの制限時間はありません。





花 音源

GtとVo アレンジ曲 例
音量バランスは良好 
このGt アレンジは効果的です。


https://youtu.be/kFRlXcgefIg

Pf版


喜納昌吉  「花」 ライブ版




演奏者 ですが 各演奏者によって 音の出方は異なります。

演奏者の方へ
この試験は 演奏の上手い下手は関係ありませんので 
音を外したり リズムが乱れたりしても 
音さえ 安定した音量でしっかり出してもらえば問題ありません。
特に Gtソロで 音がしっかり出ていないと 
未熟な試験官は ミキサーの操作が悪いと判断しかねないので
音を はしおるなどして 易しくして弾いて結構です。

課題曲「花」演奏

Gtは、4フレット目にカポを して 記譜を 長3度 下げ 転調して演奏すれば 
C,Am,G7,Em,Dm,D7、E7,F のコード(F以外オープンコード)で
この曲は楽譜と同じ EメジャーのKey(ホ長調)にて簡単に記譜通り弾く事ができます。
楽譜見ての通り よくあるキーボードの頭で編曲されていますから 
カポを使用しないと この曲の編曲通りですと かなりの難曲となりますので 
これを 弾き語りで きちんと演奏するには かなりの練習が必要です。

演奏方法により生音の音量は変化しますので 
演奏者がアレンジする場合 ストロークは使わず  
ピックではなく 指で弾いて(フィンガリング)下さい。 


演奏者側から言うと CD音が聞こえ難いと 演奏がずれて しまいそうになるので 
Gt,Vo を 小さくして CDの音を聞きやすくしてしまいますから 
Gt、Vo は FBスピーカーから 大きな音で出さなくて良いと要望するでしょう。


舞台機構調整 要素試験


平成14年度(2003年2月実施)より 内容が一部大きく変わり (過去にも何回か改変あり)
これ以前に出題されていた リズム系の聞き分けが無くなりました。 
全体の傾向としは、難しくなってきています。
平成15年度(2004年2月実施)もこの傾向で出題。

平成16年度(2005年2月実施)より 内容が一部変わり
音楽ジャンルの聞き分けが 1問 加わった(次回以降もあるかは不明)

この年より 学科同様 試験問題用紙、解答 が公表されるようになったので
これ以降の試験は 内容 構成が 年ごとに変化しています。


舞台機構調整 学科

範囲並びにその細目:

平成16年度(2005年2月実施)以降 傾向が少し変わり難易度が少しアップしています。


舞台機構調整 2級受検日記


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